> SRO GT PowerTourの初イベントに約50台が参加決定
> エントリーリスト:Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWS + Japan Cup
49台のGTマシンが富士スピードウェイに集結し、Fanatec GT World Challenge Asia Powered by AWSとJapan Cupが併催されるSRO GT PowerTourが初開催される。
この2つの選手権は、2022年と23年には、1つのレースとして開催されたが、SROが国内マルチクラスシリーズを新設したため、今シーズンから2つのシリーズへと分割された。開幕戦は2週間前にSugoで開催され、Fanatec GT Asiaはセパン、チャンに続いて今週末に日本で開催される。
富士のパドックには、GT3、GT4、GTCに分かれた16台のJapan Cup勢に加え、Fanatec GT Asiaの33台がフル参戦する。41台のGT3は、1シリーズではなく2シリーズにまたがって登場するものの、昨年同サーキットで開催されたFanatec GT Asiaの参戦台数記録を上回る。
今大会には11のGT3メーカーが集結。アストンマーティン、アウディ、BMW、シボレー、フェラーリ、ランボルギーニ、レクサス、マクラーレン、メルセデスAMG、日産、ポルシェと、世界でも類を見ないほどバラエティに富んでいる。
1時間のGTレースが4戦行われ、その模様はすべてSROのYouTubeチャンネルで生中継される。サポートレースをはじめ、パドックではスーパーカー・ショーやピットレーンでのサイン会など、コース外でのエンターテインメントも用意されている。
Fanatec GT Asia
世界で活躍するファクトリードライバーとアジアのトップGTドライバーが、第5戦と第6戦の富士で対決する。
ここ3レースで2勝を挙げているルー・ウェイ(Origine Motorsport)は、フランキー・チェン・クンフー/アデリー・フォンペア(FAW Audi Sport Asia Racing Team)を抑えてランキングトップに立っている。同ペアは、これまで開催された4レースすべてでポイントを獲得している2組のうちの1組である。
ライバルにとって土曜日の決勝レースは、チャン第2レースで優勝し、最大限の追加ペナルティを科せられたルーのアドバンテージを崩すチャンスだ。彼はこれまでラウリン・ハインリッヒとパトリック・ピレの2人のポルシェ・ドライバーと好成績を収めてきた。ピレは、ファクトリーの同僚であるアレッシオ・ピカリエロ、ジャクソン・エヴァンス、ジョエル・エリクソンと共に富士大会へと参戦する。
ピカリエロは、タイで今季初表彰台を獲得した王者アントニー・リウ・シウとアブソリュート・レーシングの911 GT3 Rをシェア。同コンビはルーに19ポイント差をつけられているが、少なくともレース1のピットストップではサクセスペナルティ分、10秒少なく止まっていることになる。
また、前回Fanatec GT Asiaで自己ベストタイムを更新した日本勢のHIROBON/金丸ユウ組にも、サクセスペナルティが科される。5ZIGENの日産は老朽化こそしているものの、依然として強力なGT3マシンであり、レース2でポイントを獲得するチャンスは十分にある。
日本勢では、Spirit of FFF Racingを率いるアウディを駆る濱口弘/大蔵峰樹が、Amクラスのタイトル争いに加わっている。ポルシェセンター岡崎は、レースウィナーの藤波清斗が上村優太の代役を務め、星野敏と藤井誠暢はル・マンから1週間も経たないうちにD'stationのアストン・マーティンのステアリングを握る。
タイ初戦でワン・ツー・フィニッシュを飾ったアブソルートのアウディ勢にも注目だ。マルクス・ヴィンケルホックの活躍は当然だが、アマチュアのコ・ドライバー、ホアン・ルオハンが目を引いた。35ポイントを獲得した彼らは、シーズンの残り3分の2を残してチャンピオンシップ争いに加わることになった。
その他では、ジュール・グノンがクライマックス・レーシングのメルセデスAMGでついに今季初出場。アルピーヌとのFIA WECスーパーサブ参戦のため、参戦が遅れていた。
Japan Cup
Sugo大会より2戦多い16台が参戦するSROの国内GTシリーズ。
開幕戦では、ビンゴ・レーシングのトランスフォーマー仕様コルベットC7 GT3-Rが2レースを制した。同シャシーは昨年、富士でFanatec GT Asiaの歴史に残る優勝を飾っている。
しかし、笹原右京はスーパーフォーミュラ参戦の兼ね合いで、武井真司は、同じアマチュアのMOTOKI TAKAMIとコンビを組むことになった。実力派ペアということもあり、K-tunesのフェラーリやレクサスをドライブスルプロアマ勢とどのような戦いを見せるか期待だ。
山脇大輔/高木真一はSUGOでポールポジションを獲得し、総合2位を2度獲得している。そのため、彼らの296GT3は少なくとも2レースのうち1レースで優勝することが有力視されている。
また、VSRのランボルギーニが1度限りのJapan Cup参戦を終えてFanatec GT Asiaに復帰したことも、彼らの躍進を後押ししている。しかし、その代わりとも言えるGT3エントリー:Team DAISHIN with GTNETの大八木信行/大八木龍一郎の親子コンビだ。
また、GTCには芳賀誠が単独で参戦。GT4にはJBRのマクラーレンが加わり、7台体制となった。